人間関係を構築するうえで、多くの人が悩むのが「嫌いな人との関わり方」ではないでしょうか。
恋愛の悩みが尽きない人にとっては、「ほかの人間関係が恋愛に何の関係があるの?」と感じてしまうかもしれません。
しかし、実は恋愛をうまくいかせることも、ほかの人間関係を円滑にすすめることも、おさえるポイントは「自己肯定感を高めること」なのです。
人生を全肯定するには「受容する力」が大切
円満な人間関係を構築し、幸せな恋愛をするためには、自己肯定感を持つことが必要です。
自己肯定感をもっている人は、自分の人生を「素晴らしい」と肯定できる人です。そしてそれは、自分自身の「受容する力」と関係があります。
それでも、「人生を全肯定すること」にむずかしさを感じる人もいることでしょう。
嫌いな人を排除したくなる「毛虫現象」
「人生を全肯定すること」にむずかしさを感じる人は、日常のなかでの人間関係を思い返してください。
たとえば嫌いな人に対して、「排除したくなる」という感情を抱いたことはないでしょうか。
この排除したくなる心理を「毛虫現象」と名付けます。つまり「見るだけでも嫌」という心境のことを指します。
自己肯定感が高い人に「毛虫現象」は起こらない
毛虫現象について、具体的な例を挙げましょう。
友達が何人かで集まり、食事に行ったとします。そのお店はAさんが選んでくれました。
ところがその最中、Bさんが「値段は高いのにおいしくない」と文句を言いました。
Aさんはその発言を不愉快に感じ、「Bさんがいる場にはもう行きたくない」「次の食事会にはBさんを呼ばないで」と周りに訴えました。
つまりAさんは、意にそぐわないBさんを排除したくなったといえます。
このときAさんには毛虫現象が起こっています。
少しくらいの嫌悪感であれば、Bさんと離れた席に座る、もしくはBさんを気にせず会話をすすめるなどという対処も可能かもしれません。
しかし一度イヤと思ったら、まるで苦手な虫を相手にするように、見るのもイヤになってしまうのが毛虫現象です。
自分を全肯定できる人の視点
しかし、もしAさんが自分を肯定できる人であれば、違った見方ができたかもしれません。
「Bさんは、単純に料理の感想を言っただけかもしれない」
「Bさんは、最初から値段が高いのに抵抗があったのかな」
「わたしはおいしいと思ったけれど、人の感性はそれぞれ違うしな」
「今度はみんなに意見を聞いてから決めた方が良いかな」
「Bさんはどんなお店なら満足したのだろう」
つまり、このAさんには、Bさんに「攻撃された」という発想がないのです。
それはAさんが自分を全肯定しているからこそできることといえます。それにより、Bさんの事情を察しようという思いやりの視点さえも生まれているのです。
恋愛を通して、すべての対人関係が変わる
こういった嫌いな人に対する対処は、博愛精神ともとらえられるでしょう。
そんなことはできないと不安に思ってしまう人もいるかもしれませんが、実は恋愛を通して、自分を全肯定し、嫌いな人を排除しない考え方ができるようになっていくのです。
恋愛で「相手を受け入れること」「愛を注ぐこと」を実践し、心地よさを感じられるようになると、対人関係全般においても、そうしたことができるようになります。
また、「意識的に行えるようになる」というのではなく、「自然とできてしまう」ようになっていくのです。
こちらの記事に記載している内容は、なぜときめくほどに恋愛は上手くいかないのかで詳しく紹介しています。
小嶋 由希子
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